文鳥の羽毛

鳥の最大の特徴は前足から変化したを持ち空を飛べるということです。

軽量化と保温を実現する毛に覆われた体ですが、骨にも隙間があり軽さを追求しています。

翼の一番外側の羽毛は長く硬い風切羽となっており体を空中に浮かせて前進させる働きをします。

陸上で暮らす小さな恐竜だったと考えられている鳥ですが、大空を飛ぶことを選んだ鳥の体は独自の進化を遂げています✨

鳥の飛び方にも色々違いがあり文鳥などは軌跡が直線的なので直線飛行と呼ばれます。

羽ばたきと休止を交互に行うことで大きな波を描くように飛ぶのを波状飛行と呼びます。



たまごを温めるのも羽毛が活躍🕊

鳥は飛ぶために卵生を選択し進化してきました。

爬虫類から分かれて進化した鳥類ですが、メスは爬虫類と同じく卵を産みます。
体が重くなると飛べない為に哺乳類のようにお腹の中で育てることはしません。
一つずつ産んだ卵をまとめて温めて雛が巣立ちするまで餌を与えて育てます。
卵を温めるのに役立つのも羽毛で、膨羽して卵を包むように温める姿が見られます。

周りの温度が下がると体温も下がる変温動物に対して鳥類と哺乳類は周りの温度が下がっても体温をほぼ一定に保つことができる恒温動物です。
変温動物は寒くなると活動能力が大きく低下してしまいますが、恒温動物は寒いところでも活動ができます。
そのおかげで鳥の生存圏が拡大されて種類も増えていきました。

換羽と生え変わり時の注意🕊

換羽とは鳥の羽毛が抜け替わることです。

換羽をトヤと呼ぶのは換羽中の猛禽が部屋(トヤ)に入ったきり出てこないことから由来とされています。

成長になる前に幼羽を換羽し、成鳥になると年に1回から2回ほど換羽が行われます。

羽毛の主原料はタンパク質であり羽毛が発育している期間は体の代謝率が30%も増加すると言われています。
このため栄養供給量が多くなりタンパク質の必要量は倍増(全食餌量の約20%)になります。

換羽が始まった頃は栄養のあるごはんや栄養剤などで助けてあげる必要がある場合もありますので様子をみてあげます。

・・・鳥の成長における最初の段階です。
卵から孵化し最初の正羽(幼羽)が生え揃い親鳥の世話を受けなくなり一人立ちするまでの期間です。

幼鳥・・・幼羽が1回目の冬場に換羽するまでの期間です。

若鳥・・・1回目の冬羽から成長羽に換羽するまでの期間で未成鳥とも呼ばれています。

成鳥・・・生殖ができるまで成鳥羽に換羽した段階です。

硬いサヤ(外鞘がいしょう)に包まれた綿羽が皮膚表面から生えてきます。

綿羽によって作られた羽包からサヤに包まれた正羽が生えて棒状羽毛(筆毛)と呼ばれる構造になっており中の羽が開いて乾くと美しい羽になります。

棒状羽毛を傷つけてしまうと軸動脈から大量の出血が起こってしまい適切な処理が必要になるので注意して下さい。
新しく生えかけている正羽は栄養供給を行うための血管が発達しており筆羽を損傷してしまうと重度の出血が起こります。
硬い鞘に包まれているため組織の収縮による止血機能が働かず血が止まりにくい傾向があります。
出血している筆羽を抜くと自然に止血されますが抜いた部分から出血が続く場合は止血剤は使えず圧迫止血を行います。
出血した場合は速やかに病院へ行くようにしましょう。

羽のメンテナンス🕊

鳥にとって羽繕いは生きていく上で欠かせない行動の一つになります。

羽が曲がっていたり汚れていたりしてうまく飛べずにいると天敵から逃れることができません。

水浴びが大好きな文鳥ですが水浴びは羽についた寄生虫やホコリ汚れなどを落とす行動で多くの野鳥も一年中季節を問わず行っています。
水をはじき汚れをつきにくくする油や粉を羽につける行動がありますがお尻の付け根にある尾脂線から分泌されています。
尾脂線はほとんどの鳥にありますが特に水鳥の仲間でよく発達しているそうです。

首を180度回すことができるので体の真後ろまで首を回して背中の羽毛まで丁寧に羽繕いをします。
くちばしの届かない首や頭部には足指を使って行いますがこれがよく見る頭掻きの行動で頭を掻く姿も羽繕いの一種です。 


羽毛を膨らませてふっくらしている状態は体温の低下を防ぐための行動です。
羽の中に空気を入れた層を作り保温効果を高めます。
体温が下がらないように木の枝などに止まる時は複数で寄り添い温め合う姿もあります。
ふっくらして見た目はとても可愛く見えますが寒さを凌ぐ姿なので保温が必要になります。

くちばしには血管があり羽毛が無いため外に出ていると体温が奪われてしまいます。
くちばしがしっかり収まる背中側の羽毛の中にしまうことで保温効果が高くなります。
背中にくちばしをうずめて眠る姿を 背眠 と言います。

1本足で立ち片方の足はお腹の羽毛の中にしまう姿も体温を足から流さないようにするための行動です。
寒い時の行動もありますがリラックスしてそのまま両足をお腹の羽毛にしまいペタンとお腹を底につけてくつろぐ姿も見られると思います💕

鳥の羽にも部位があり様々な役割がありますが、先ずは日常で見られる行動の中で羽の役割や必要な事が分かるとよりその姿に興味が沸いてきますね🕊

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