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文鳥の種類について

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文鳥は日本で最も早くから繁殖が行われてきた飼鳥でした。 17世紀に刊行された書物に記事が記載されている事から日本に文鳥が入ってきて300年以上経つことは間違ありません✨ 文鳥はスズメ目のコンパニオンバード(見るだけなく手乗りし会話してコミュニケーションが取れる)代表格と言われています。 手乗りにして触れ合いを楽しむ飼い主が多いのも他のスズメ目の鳥とは一線を画しています。 文鳥には様々な色変わりが生じており体色は2種類のメラニン色素 ニューメラニン と メラニン が濃淡や退色を生じて変化したものになります✍  ノーマル文鳥  ノーマル文鳥は野生の文鳥の色合いがそのまま出ており、並文鳥とも呼ばれる品種です。 現在売られているノーマル文鳥は全て飼育下で繁殖した個体になります。 なめらかな羽毛と上品なコントラストに加えて頭部が黒い羽毛な為、赤い眼瞼輪がとてもよく映えて美しいです。  桜文鳥  並文鳥の姿に頭部や胸部に白い羽が混ざりパイド化した品種です。 桜文鳥と呼ばれるよくに、白い羽がまるで桜の花びらのように体にちりばめられた姿がとても美しいです。 白い羽の混ざり具合は個体差がありますので桜の模様が個性となり特別感があります。  白文鳥  愛知県弥富市にて繁殖が行われる最中に明治初頭に生まれた品種です。 全身が真っ白い羽毛に覆われておりくちばしの赤がとても映えて美しいです。 現在の白い文鳥は弥富系以外にも様々な遺伝的背景を持っていると考えられており今もまだ研究が続けられています。 白文鳥は致死因子を持っていると言われており、一般的にはノーマルまたは桜文鳥と掛け合わせる事になっています。  パステル文鳥  パステル因子が働いたことによって全体に淡色化した色代わりの品種です。 ブルーやダークシルバーなどと呼ばれており、シルバーとは異なる遺伝子によってこのような色合いになります。 青みがかったシルバーは艶やかで美しいです。  シナモン文鳥  ユーメラニンが減少した色変わりの品種です。 1970年代にオランダで固定されたものが日本に輸入されてきました。 体の色は茶色ですが、濃度の違いや目の色は個々の遺伝背景によって決まります。 優しい茶色の色合いが美しいです。  シルバー文鳥  シナモンとは逆にフェオメラニンで、茶色のメラニン色素が減少する色変わりの品種です。 1980年代にヨ

文鳥の必要な栄養素

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大切な愛鳥に栄養な食事を用意したい飼い主さんが多いと思いますが、実際どんな栄養素があると体に良いかご存知ですか? 私も最初は曖昧でこれで補えてるのかな?と不安な事もありました。 そこで文鳥にとって大切な タンパク質・炭水化物・脂肪 の3つの働きと ビタミン・ミネラル の働きと不足するとどんな影響が起こるのかご紹介します✍ タンパク質・炭水化物・脂肪の働き🕊 タンパク質 小鳥の血や肉を構成するとても大切な役割をしています。 約20種類のアミノ酸で形成されており、人も鳥も必要とする栄養素です。 アミノ酸の中でも リジン と メチオニン は餌の種類によって得る事が難しい物があるので選ぶ時に注意が必要です。 不足すると発育不全や食事の摂取量の減少、体重の減少、生殖障害、羽毛障害 、内臓疾患や関節の痛風など様々な影響が起こります。 炭水化物 鳥類が体を動かし常に高い体温で体を維持する為の大切なエネルギー源です。 でんぷんがブドウ糖となり一部が血液中に入って体にエネルギーとして行き渡ります。 不足すると羽毛障害や神経障害がみられます。 脂肪 エネルギー源として必須な栄養素で、繁殖期や成長期は特に必要です。 体の細胞や色素の発育に重要な働きがあり、羽毛の成長や皮膚の正常な形成にも必要です。 不足すると細胞の発育に影響を及ぼし、特に成長期の若鳥に乏しい発育不全や脂肪肝症候群、呼吸器感染症に対する抵抗力の低下をもたらす事になります。 炭水化物が不足している場合に代わりのエネルギーになることから脂肪はとても大切ですが摂り過ぎも注意が必要です。 ビタミン・ミネラルの働き🕊 ビタミンA   発育と正常な皮膚の維持に不可欠です。 病気の予防として大切な働きをしてくれますが、過剰摂取は控えなくてはいけません。 不足すると免疫力にも関係しており夜間の視力低下や口内炎などの症状に加えて病気に対する抵抗力が低下してしまいます。 ビタミンD 正常な骨を形成するためのカルシウムとリンの代謝に不可欠です。 不足すると足の湾曲や骨の軟骨化が起こり歩行が困難になる可能性もあり、くちばしや爪が軟化し変形する場合があります。 ビタミンB1 炭水化物の代謝に機能します。 不足すると首の筋肉異常により仰天症を起こしたり、拒食症状を示すこともあります。 ビタミンB2 体内の酵素に作用して細胞の

文鳥の一年

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文鳥は四季によって生活に変化があります。 今回は季節ごとにどんな様子なのか、どんな事に気を付けるべきかを記載します。 生活リズムや環境により個体差で時期にズレが生じますがおおよその目安として参考にして下さい。 一般的には春や秋は 繁殖期 として野生でも多くの鳥たちが卵を産み雛を育てる様子がみられます。 夏や冬は 換羽期 として暑さや寒さに対応するため羽毛が抜けたり生え変わったりします。 換羽が済むと 通常期 となり、ご機嫌によく食べ遊び活発な姿を見る事ができます。 繁殖期 9月~4月までの期間🕊 9月10月 この時期は気温も安定して文鳥も過ごしやすい季節です。 地域によっては寒くなる所もありますが、ヒーターはまだ大丈夫です。 繁殖を希望としている場合はオスとメスのつがいをこの頃からお迎えしお見合いさせておくと巣引きがとてもスムーズになります。 10月頃から発情し、ペアとして成立している場合は巣引きが始まります。 この頃はメスの文鳥が卵づまりをしていないかよく確認します。  11月  10月に巣引きが終わっていれば既に可愛い雛が誕生しています。 この頃の親鳥は体調が良い場合が多く雛も元気がありオスの割合が多いようです。 親鳥も元気いっぱいで熱心に雛を育てる姿が見られますので栄養食やボレー粉、青菜などをたっぷり与えて子育てサポートをしてあげて下さい。 単体の子達も触れ合いの中で発情し特にメスは無精卵を産んでしまい体力を消耗しますので発情抑制の為に日光浴をさせたり、カルシウム不足にならないよう食事に気を付けます。 この時期はゲージにもヒーターが必要になりますので保温湿度の管理をします。 12月1月2月 気温がぐっと下がり寒い日が続きますので体調の変化に注意が必要です。 またペアがいる場合は巣引きに疲れて体が弱っていたりするので毎朝の観察を慎重に行ってください。 文鳥は寒さに強いとされており野生だと雨や雪を凌げれば野外でも氷点下3℃位までなら平気で過ごせるそうです💦 しかし家で飼っている文鳥はそんな過酷な状況は避け、深夜の冷えにも必ず対応できるサーモスタット機能が付いたヒーターを活用し保温保湿に心掛けて下さい。  3月  少しずつ暖かくなりますが寒暖差があるので引き続き保温に心掛けつつ天気の良い日に日光浴をさせてあげると身体も丈夫になり、ストレスの軽減に

文鳥の歴史

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文鳥の原産国はインドネシアのジャワ島・バリ島と言われていますが、移入先は多く野生として生息している国も多く存在しています。 しかし現在では原産国で絶滅の恐れがあるとされています💦 文鳥は  鳥綱 スズメ目 カエデチョウ科 文鳥属 に分類される小型の鳥類になります。 全長 14cm 体重約25g  英語名 java sparrow 学名 Padda oryzivora インドネシアだけでなくハワイや南アジア一帯に広く生息し、タイ・シンガポール・ベトナム・カンボジア・ラオス・パキスタンや中国南部でも見られ今では世界各国で定着しています。 世界の国々で飼われており、 タイ・ シンガポール・インドネシアなどの東南アジアの国へ行くと日本と同じように家庭で飼われています。 文鳥が日本へ渡来してきた昔の話🕊 文鳥が日本にやってきたのは今から400年ほど前の戦国時代です。 オランダの貿易船で輸入された記録が残っていたり、それ以前にも中国から輸入されていたという記録もあります✍ インコやオウムも文鳥と比べて色鮮やかで美しいので大変人気だったそうです🐦 外国産の鳥として『 唐鳥 』と呼ばれ人気を博していましたが一般の人々には渡らず大名など階級の高い方々の間で盛んに飼育されていました。 江戸時代の浮世絵にも作品として残っており、文鳥を飼えない一般の人々がこうした浮世絵から文鳥の美しさを鑑賞していたと言われています。 当時の作品を見てみると頭と顎としっぽが黒く、頬とお尻が白、胴体は少し青みがかった銀鼠色で下腹部が桜鼠色をした姿で描かれていることから原種である並文鳥の姿であることが分かります。 江戸時代には国産の鳥も飼育されており、うずらやメジロ、ウグイスなども人気だったそうです。 突然変異により白文鳥が出現したことによって日本の誇る独自の小鳥としてジャパニーズ ライスバードと呼ばれ輸出されるようになったのは有名ですね✨ 江戸時代に名古屋の尾張藩の武家屋敷にて奉公していた八重女という方が桜文鳥を貰い受け、嫁入り先の弥富町へ連れ帰り農業の傍ら文鳥の飼育が続けられました。 その後明治時代に突然変異で白く美しい文鳥が生まれた事で全国に広まりました。 戦後も盛んに文鳥の飼育が続けられ白文鳥は定着化されていきます。 文鳥が定着した現在🕊 日本で定着した白文鳥がヨーロッパやアメリカなどで大